環境と健康

 病気になって初めて気付くことがあります。自分の生活が悪かったから体の調子が悪くなったんだ、とか酒の飲み過ぎ、甘いものの食べ過ぎで体を壊してしまったのだと自分で納得します。普段の生活の中や仕事で常にストレスや不平不満を感じていることも体に悪影響を与えます。このように心と体が繋がっていることはみんななんとなく気がついていると思います。例えば大勢の人の前で話をする時、手に冷や汗を握ったり、お腹の調子が悪くなったり、緊張のあまり口がいつものようには回らなかったりと心の不安が体を硬直させ普段道理には動かなくなります。だから心の不安定さや傷、不純さが体に作用して病気にもさせることがあるということも納得できます。逆にいうと、いつも明るく素直な心でいれば体も元気に保つことができるということです。自分が何か病気になった時には、自分の(食)生活と心を見直すのがいいと思います。毎日朝から晩まで会社に行かなくてはならず、家族とゆっくり過ごす時間が無い。生活するのに、家族を養っていくのにお金が必要だから仕事をして稼がなければいけないということは分かりますが、そんなにまでしてお金を稼ぎ、周りの美しいものには気付く暇もなく心を病んで病気になるなんてことは残念ながら今の日本にはたくさんあることだと思います。仕事を例に挙げましたが、他にも家族関係や、職場関係などの人間関係における問題も病気の原因を作っていると思います。
 さてではその心の健康を保つのにはどうしたらいいのでしょうか。それにはやはり自分の周りの環境(自然環境、生活環境、家庭環境、人間関係など)を意識して、よい環境に身を置くことだと思います。トラックが排気ガスをまき散らして走り、騒音が酷い道路に面した家に住んでいるのでは心は落ち着かないと思います。いつも喧嘩している夫婦を見ながら育つ子供はどこか心に闇を背負うでしょう。すべての環境を良くすることは不可能だと思いますが、自分たちで変えられる環境から徐々に変えていくことが大切だと思います。そして自分の心を常に省みて明るく素直な自分かどうかを問うことが出来ればいいと思います。
 今回僕が言いたかったことは、"幸せに生きる"っていうことは一体何なのか?ということと、その為には心を見つめることが大切だということです。そうすれば心も体も健康に生活ができるはずです。そして健康な心はよい環境の中で育まれるので、自分の心を反省すると同時に、自分をよい環境の中に置くことが幸せな生活に繋がると思います。
 もう一つここで付け加えたいことは、子供についてです。子供たちは自分の環境を自分で考え比較して選択出来ません。だから親や周りの大人が子供たちのためによい環境を作ってあげる、もしくはよい環境がある所へ求めて行く必要があります。更にはよい環境を作っていくように指導していくこともできると思います。そして教育の現場では"心"を基本として、知識や能力はその大切な心の上に築いていくようにさせることがいいと思います。それには出来るだけ草木や虫などの自然に触れさせてあげ、友達関係をよく見てあげ、真心を持って子供の成長を見守ることが大切です。学校の先生にはこのような人間的に優れた人を努めて採用していく、養成していくことも大切だと思います。