フライブルク咲き誇る

 今日は先日の新聞記事の報告です。10月16日のBadische Zeitung(バーデン新聞)に「フライブルク咲き誇る」と言う記事が載っていました。この地方固有のお花をフライブルク市内に再び繁殖させようというプロジェクトについて紹介されていました。この企画はフライブルク市の「共同参加フライブルク(Freiburg packt an)」というプロジェクトの中の一つのもので、Ökostation(エコスタチオン)という環境教育センターが主導して行っているものです。この企画の目的は、新しく植樹された街路樹の周りを、この土地にふさわしい植物によって緑化することです。そして住民のボランティア活動を通し、土地固有の花、虫の棲家をつくってあげ、素敵な道路にしていこう(Ökostation,一部日本語もあり http://www.oekostation.de/jp/projekte/freiburg_blueht_auf.htm ) というものです。 フライブルク住民はこの土地特有の植物の種が入った袋をもらい、そこに一緒に入っている案内書に沿ってこの種を街路樹の周りに蒔きます。これらの植物は現代の農地(集中的な使用や肥料の使用)でだんだんと姿を消していっている植物たちですが、昆虫たちは好んでこれらの植物の周りに棲息します。
 この記事を読んで私はとても面白いなぁと思いました。市がこのような企画を独自でしなければならなかったら人件費等の問題で大変ですが、市民がボランティアとしてやるのであれば財政的な問題は解決できるでしょう(遺伝子にも配慮された、その土地固有の植物の種以外の費用)。そしてこのような企画をすることによって、市民の環境に対する意識をあげ、さらに市民自体が自分たちの家の周りの道路を素敵に作っていくことが出来ます。これは自分の住んでいる町に対する想いを強くし美しい景色、風景のある町の重要性にも気付かせてくれると思います。私は今の日本の町にはこういった環境保護の観点と共に「景観」に対する意識が重要だと思います。自分たちが成長し、生活し、老後を送る町が美しい町並みであることは、私たちの人生を豊かにしてくれることと思います。

エコスタチオンのホームページからの写真