震災、原発事故

 震災で家族、友人をなくされた方に深くお悔み申しあげます。またまだ行方不明になっている身内を持っている方には、ご家族がご無事であることを心から祈っています。そして被災地で避難されている人達には、ここ遠く離れたドイツからですがこころから応援し、少しでも何か出来ることをやっていこうと思っています。
 今回とても強く感じたのは、僕だけではないと思いますが、海外に住んでいる日本人は特に日本と言う国を強く意識し、家族を心配し、被災地の人達のことを思っているということです。日本を出ているということで見えてくることはやはり日本の素晴らしさだと思います。色々な海外のメディアで言われているそうですが、日本人(被災地の東北人)の冷静な態度が賞賛されています。またインターネットを通し、避難所ではお互いを思いやって助け合っている姿、献身的に働く職員、ボランティア、お年寄りの肩たたきをする子供たちなどを見て感動しています。そしてドイツ人の友人がとても親身になって私たちの家族、日本を心配してくれていて、とても励まされています。
 海外の日本人の募金活動を良く耳にしますが、僕が住んでいるドイツのフライブルクでも募金活動が行われています。このような悲惨な震災を通してですが、日本の素敵な一面、本質が見ることが出来とても感慨深いです。

 さて原発事故についてですが、今回の事故は非常にショックでした、原発の危険さを肌でしっかりと実感しました。半径20キロ、30キロもしくはそれ以上の住民が危険な状態に陥ったということ、これ以上大きな事故にならないよう懸命に働いてくれている作業員が相当量被ばくしていることなどを考えただけでも、こんなに危険なものが日本に何十個(50基以上)もあることを恐ろしくおもいます。そして以前から原発推進者側が言っていた地震に対して安全だという意見を真っ向から否定する確固たる証拠になりました。平常時の事故ならまだしも、災害時に一緒に起こる原発の事故と言うものは危険極まり無いと思います。原発の復旧作業、被災地の支援活動を同時に集中的に行わないといけません。被災地が即原発事故の場所になるのだから、家の中に埋まってしまって助けを待つ人達は放射線によって死亡する可能性も大いにあるのです。今回、宮城県の一番大変だった場所の一つにある原発女川原発)が事故を起こしていたらどうなっていたでしょうか?リスクが大きすぎると思います。震災で家、家族をなくした人がさらに放射能の危険性にさらされ、その後も自分の家のあったところに帰ってこられないなんて言うことが許されるのでしょうか。

 だから今ある原発については危ないもの、古いもの、危険な場所に建てられているものから順番に止めていかなければいけないと思います。


 僕自身は前々から原発反対の立場でしたが、それほど強く活動はしていませんでいした。原発の悲惨さをある程度知っていたはずですが、ここまで大きな事故になるとは実際思っていませんでした。危険を知っていたという立場、反対であった立場からすると、今回のことはとても心が痛み、やるせない気持ちです。もっと真剣に原発について取り組んでいればよかったと責任も感じています。これからは原発の恐ろしさ、危険さを知っている人たちでしっかりと地域の安全、そして地域、日本で暮らす人たちの幸せな生活のために色々とやっていこうと思います。日本の原発政策を今後どのようにしていくかを一人一人が見つめていく必要があると思います。
何のためにエネルギーが必要なのか(以前のブログも読んでください)という根本的な所を常に考えていくことが大切だと思います。