募金

 昨日フライブルクのVolkshochschule(市民大学)と言うところで、日本の震災のための募金活動がありました。音楽ありケーキあり、折り紙や習字を体験できるスタンドありと様々な催し物がありましたが、非常にたくさんの方が来て募金をしていってくれました。ドイツ人の方々は非常に快く募金をしていく姿にありがたさと同時に尊敬の念も起こります。このようなドイツ人の寄付に対する態度は、今回の日本の震災に対してだけのものではなく、普段の生活でもたまに見かけます。
今回の震災に対する募金活動はここフライブルクだけでもとても多岐にわたっています。学生の募金活動、音楽家と音大生のチャリティーコンサート、市民大学の募金、フライブルクの近くバーゼルで行われた私の友人が主催したチャリティーコンサート、そして私が今かかわっている[http://www.gls.de/:title=GLS Bank]の募金口座、その他にも色々あるはずです。
 さてこのGLS Bankですが、この銀行は環境(エネルギー、有機農業)系、教育系、社会系や障害者などの小中の施設、企業に少ない利子で投資している銀行です。この銀行に以前から『[http://www.entwicklungshilfe3.de/aktuelles/article/nr/450/:title=未来基金・発展援助]』という基金の口座があり、ドイツ国外での飢饉や災害時にその国にある団体でこの銀行と以前から付き合いのある所で、基準を満たす団体に募金を寄付しています。今回日本の震災に対して、緊急にこの口座に日本のための募金を集めるようにしてくれました(振込時にJapanと記入すると日本のための募金になります)。この募金の寄付先として『再生可能エネルギー』の分野で復興活動をされる非営利の団体(例えばNGONPO、小学校や町内会など)を探している所です。この団体は出来れば以前からこの分野(再生可能エネルギー)で活動している所が望ましいということです。またもし他の分野で、特に強い要望があればそちらにも寄付は可能だということです。
地震が発生して既に1ヶ月が経とうとしていますが、道路の復旧が整い始め、物資が行き渡っているということを被災地から聞きました。もちろんまだ輸送道路がしっかりと復旧していないところはその立て直しを緊急にしてもらいたいと思います。その他の少し落ち着いてきている地域では、心のケアをはじめとしてより人間らしい生活ができるように周りの人たちと支え合っていってほしいです。プライバシーの問題、避難所での大勢の人たちと生活するストレスなどの緩和も今後どんどん重要になってくるということです。まだまだとても苦しい状況の被災地なので、復興時の都市計画や再生可能エネルギーのことなどについては考えられる状態でないかもしれません。しかし、今後のより幸せな生活、子供たちの世代の生活のことを考えより素敵な街を復興していってもらいたいと思います。そのお手伝いをこのGLS Bankの基金は少しでもできることと思っています。
 私自身このGLS Bankに口座を持っていて、震災発生後に個人的にこの銀行に募金のための口座を作ってくれないかとお願いしたところ、上に書いた基金があるということでその枠組みの中で募金できるということを言ってくれました。この募金先の団体探しを今手伝っている所です。もし現地で復興支援を再生可能エネルギーの分野でしている、もしくはしていこうとしている団体を知っている方がいらっしゃれば連絡ください。

(以下GLS Bankからの募金のお願いの文章を日本語に訳したものです)


日本 親愛なる読者の方へ!
日本への募金が私たちの銀行で始まりました。
私たちから募金を呼びかけていなかったのにもかかわらず、そしてこの基金が日本では無いにもかかわらず、私たちに募金をゆだねてくださる方がいました。
これは私たちの仕事と潔白さに対する大きな信頼を示すものだと思います。
今までこの基金は、信頼できるそして長年にわたる活動をしているプロジェクトパートナーのある国の困窮・災害地域でのみ活動してきました。
経験的に我々は、メディアの興味が薄れていくと災害地域の問題はもっと厳しくなることを知っています。復興のためのお金と物資が不足していくのです。復興の過程は時間がかかり、パートナーを必要とし、とてもゆっくりと行われていきます。
最近災害に見舞われた国々と日本とでは大きな違いがあります。先ず、復興のために優れた教育を受けた多くの人たちはお金を捻出でき、そして経済的に恵まれた国であるということです。
しかし、同情と連帯の感情を、募金という行為の中で表そうとしている人たちが多く存在します。
私たちが集めた日本のために募金は、全額復興のために寄付する考えです。このための基準は他のパートナーと同様のものです。この募金は特に再生可能エネルギーの再興に関するプロジェクトの支援に使用していくつもりです。
地震津波は凄まじいもので、非常に多くの被災者が生活基盤を失い、愛する人たちの死を嘆き悲しんでいます。このような状態ではありますが、自然災害の後には再興への光がさしています。
福島原発周辺の放射線物質によって強く汚染された部分では復興の光は見えないでしょう。
3つの危機に直面した日本人は、私たちの意識や同情、そして実際の行動を変化させる新たな道を模索することがどんなに切迫したものかを教えてくれています。
Zukunftsstiftung Entwicklungshilfe
Kto. Nr. 12 330 010 (Verwendungszweck にJapanと記入してください)
BLZ: 430 609 67 GLS Bank 
GLS Bank http://www.gls.de/
GLS Bank Zukunftsstiftung Entwicklungshilfe http://www.entwicklungshilfe3.de/aktuelles/article/nr/450/